トランプとノーマンは蜜月か?


LIV第3戦はトランプ前大統領が所有のゴルフ場で7/29~開幕

Trump National Golf Club Bedminster

7/29(金)に開幕するLIVゴルフの第3戦は、第45代アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプ氏が所有するトランプ・ナショナルGCベッドミンスターで開催される。

トランプ・ナショナルGCベッドミンスターとは?

ニューヨークから西に約64kmにある同ゴルフクラブは、トランプ氏が所有する世界18コースの1つ。

2009年にはUSGAジュニアアマチュア選手権を開催。男子は、当時15歳のジョーダン・スピースが優勝した。女子はアーミー・アンダーソンが優勝している。

2014年には、METオープンが開催。グラント・スタージオンが優勝。

2017年には、全米女子オープンが開催。当時世界No.1のパク・ソンヒョンが優勝した。

ジャスティン・トーマスが優勝したことで記憶に新しい2022年全米プロゴルフ選手権もここで開催予定だったが、2021年1月6日に起こったトランプ氏の支持者らによる連保議会議事堂襲撃事件を受けて、会場はサザンヒルズCC(オクラホマ州)に変更された。

PGAからLIV移籍を強烈に後押ししたトランプ氏のSNS投稿内容

キャメロン・スミスの優勝で全英オープンが幕を閉じたタイミングを見計らったかの様に、2022年7月18日にトランプ氏は自身が立ち上げたSNS「TRUTH Social」にPGA所属選手たちに対して、LIVゴルフへの参戦を強く呼びかけた。

全く不誠実なPGAに対して「忠誠」を誓っている全てのゴルファーたちは、LIVゴルフとの統合が避けられなくなったとき、大きな代償を支払うことになるだろう。

そして年間何百万ドルも稼いでいるPGA関係者から大いに『感謝』されるだけだ。

今、金を受け取らないなら、統合後には何も得られず、最初にサインした選手たちがいかに賢いか口にするだけだ。みんなの幸運を祈る。

そして才能あふれるキャメロン・スミスの驚異的な勝利を心から祝福するよ。

投稿を前後にして、全英オープンをを制したキャメロン・スミスに対して、トランプ氏が自ら直接電話でLIV移籍を誘ったとの報道もあるが、真偽は不明だ。

9.11の被害者家族がLIV中止を求めトランプに会談を申込んでいる

LIVゴルフ最大の批判の焦点となっているのが、9.11実行犯たちの多くがサウジアラビア人であり、そのサウジアラビアの資金によって運営されていることであることは、すでに多くの人がご存知だろう。

第3戦が行われるベッドミンスターは、悲劇が起こったグラウンド・ゼロからわずか64kmしか離れておらず、9.11被害者家族たちはLIVゴルフ第3戦の中止を求め、トランプ前大統領との会談を申込んでいるが、実現するかは分からない。

トランプとノーマンは蜜月関係か?

2022年のLIV最終戦(チームチャンピオンシップ:10/27-10/30)もトランプ氏がマイアミに所有するトランプ・ナショナル ドラルGCでの開催が決まっている。

アメリカ議会にとって異端だったトランプと、PGAにとって異端となっているノーマンは「伝統や歴史から離脱して新しい価値を創造する」という点で共通点は多いのかもしれない。

9.11被害者家族による抗議活動も気になるが、第3戦のベッドミンスターが予定通り開催されれば、トランプ前大統領がお構いなしに自ら公衆の面前に現れて、派手なパフォーマンスでLIVゴルフを盛り上げそうなことは、容易に想像できる。

伝統や歴史に捉われない新しいゴルフの価値を生み出そうとしているLIVゴルフにとって、トランプ元大統領は最高の広告塔になりえるのかもしれない。

また、大統領引退後に存在感を出したいトランプ元大統領からしても、世界中が注目するLIVゴルフは格好の表舞台となるのかもしれない。

7/29~開幕の第3戦ベッドミンスターは、ゴルフだけでなく、様々な視点から世界中の注目を集めることになりそうだ。