タイガー・ウッズによるLIV痛烈批判の全訳を公開
7/12、翌日の全英オープン開幕を控え、タイガー・ウッズは記者会見に臨みました。
記者たちからは、記念すべき150回大会への意気込みや、事故後の心境変化、セントアンドリュースの橋で取った写真のことなど、約30分に渡り質問が飛びました。
もちろんLIVゴルフに関する関心は高く、この30分の間に、LIVゴルフに関連する質問は3回ありました。
その全訳を以下に記しておきます。
①2度全英を制覇しているグレッグ・ノーマンが(R&A主催のレセプション等に)招待されなかったが、その決定をどう思っているか?
R&Aは、明らかに彼らとしての考えやルールに基づいて決定を下したのだと思う。グレッグは、「私が最善の利益とは思わないこと」も色々やりましたからね。私たちの試合がどういうものかはご存知だと思いますが、私たちはおそらくスポーツ史において最も歴史と伝統がある場所に戻ってくることができたのです。(R&Aの判断は)正しい決定だったと思っています。
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②先ほどグレッグについて話されたことについて再度お伺いできればと思うのですが、あなたの信念において「最善の利益とは思わないこと」という発言の意味をお伺いできますか?あなたにとって、その基準に該当するものとは一体何なのですか?
私は「PGAツアー」が何を象徴しているのか、私たちがしてきたことは何なのかを知っています。キャリアを追い求め稼ぐ「力」、プレイし続けるモチベーションとなる「トロフィー」、この全英オープンもその一部となる「歴史」…こういった数々のものをPGAツアーは与え続けてくれているのです。
90年代初頭にグレッグが、これと同じようこと(※)をしようとしたのは知っています。※参照:グレッグノーマンの野望
しかし当時は機能せず、彼は今なお挑戦を続けています。
彼がやろうとしていることが、ゲームにとって「最善の利益」になるのかは、まだ私は分かりません。
ヨーロッパツアーとPGAツアーが何を象徴しているのか?彼らや選手たちが何をしてきたのかは、あなたもご存知の通りです。
各ツアー大会やメジャー大会の全てがどのように運営され統治されたのかもご存知の通りです。
PGAツアーやヨーロッパツアーが目指しているものと、グレッグが目指しているものは、異なることのように感じます。
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LIVとグレッグについての話ですが、誘惑されて移籍してしまい、LIVでプレイしている選手たちに対して、どのように感じていますか?
LIVに移籍し、LIVでプレイしていくことを選択した選手たちについてですが、私は同意しません。
今の地位を与えてくれた人たち(PGAやヨーロッパツアー)に対して、背を向ける行為をしていると思う。何人かの選手は、地位を与えられる経験すら、二度とチャンスを与えられることはないだろう。
彼らはアマチュアのランクから直ぐにLIVに行ってしまった。ここ(セントアンドリュース)でプレイしたり、ツアーを戦ったり、大きなイベントでプレイすることがどんなことなのかを感じとるチャンスは決して与えられない。
メジャーにエントリーするための世界ランク基準もどうなるのか、誰も分からない。
統治体(PGAなど)はその基準を明らかにしないといけないし、それによってLIVに参戦した何人かの選手たちはメジャーでプレイするチャンスを得られないかもしれない可能性がある。
確かなことはまだ分からないし、メジャー大会組織が決定していくことだけど、その可能性はある。
何人かの選手は2度とメジャーに出場し、経験するチャンスを今後、得られなくなるかもしれない。
オーガスタナショナルのフェアウェイを歩いたが、それは私にとって特別で、そういった経験を得られなくなるかもしれないということが、私にはただ理解できない。
ジャック(ニクラウス)とアーノルド(パーマー)がしたことを私は理解している。どういうことかというと、ツアーレベルのプロゴルファーであり続けるということと、クラブプロでいることとは違う、ということだ。
ツアープロとクラブプロの認識が、時代とともに変化していくことも理解しているが、LIVの選手たちは保証されたギャランティーでプレイをしている。
練習するインセンティブは何なのか?
泥まみれになって稼ぎに行くインセンティブは何なのか?
目の前に提示された大金を手にするだけなのか?
少しの試合と54ホールをプレイするだけでいいのか?
大音量の音楽の元でプレイするなどの雰囲気、それらはやはり(PGAツアーなどとは)違うよ。
私が54ホールしか戦わないのを、みんなが見たいとは思わない。シニアツアーか更に年老いた時にもらう参加委託料としてなら54ホールも理解できる。
しかし君たちは若いし、何人かは本当に子供で、アマチュアゴルフからLIVに行ってしまった。
72ホールというのは、いわばプロとしてのテストでもあり、ご存知の通り、メジャー大会においては、プレイオフで36ホールを戦っていた。
もう映像でも見たくないけれども、全米オープンでの18ホールプレイオフは、長い視点でみれば重要なことだった、特にLIVに行ってしまった多くのプレイヤーたちにとっては。
もしLIVゴルフが世界ランキングを得られず、メジャー大会への道も閉ざされてしまった場合、何人かの若い子供たちは、私たちが経験してきたチャンスや経験を決して体験することはできなくなってしまう。夢のような舞台を歩き、メジャーでプレイすることは叶わなくなってしまうのです。
90年代初頭にグレッグが、これと同じようこと(※)をしようとしたのは知っています。※参照:グレッグノーマンの野望
しかし当時は機能せず、彼は今なお挑戦を続けています。
彼がやろうとしていることが、ゲームにとって「最善の利益」になるのかは、まだ私は分かりません。
ヨーロッパツアーとPGAツアーが何を象徴しているのか?彼らや選手たちが何をしてきたのかは、あなたもご存知の通りです。
各ツアー大会やメジャー大会の全てがどのように運営され統治されたのかもご存知の通りです。
PGAツアーやヨーロッパツアーが目指しているものと、グレッグが目指しているものは、異なることのように感じます。
今の地位を与えてくれた人たち(PGAやヨーロッパツアー)に対して、背を向ける行為をしていると思う。何人かの選手は、地位を与えられる経験すら、二度とチャンスを与えられることはないだろう。
彼らはアマチュアのランクから直ぐにLIVに行ってしまった。ここ(セントアンドリュース)でプレイしたり、ツアーを戦ったり、大きなイベントでプレイすることがどんなことなのかを感じとるチャンスは決して与えられない。
メジャーにエントリーするための世界ランク基準もどうなるのか、誰も分からない。
統治体(PGAなど)はその基準を明らかにしないといけないし、それによってLIVに参戦した何人かの選手たちはメジャーでプレイするチャンスを得られないかもしれない可能性がある。
確かなことはまだ分からないし、メジャー大会組織が決定していくことだけど、その可能性はある。
何人かの選手は2度とメジャーに出場し、経験するチャンスを今後、得られなくなるかもしれない。
オーガスタナショナルのフェアウェイを歩いたが、それは私にとって特別で、そういった経験を得られなくなるかもしれないということが、私にはただ理解できない。
ジャック(ニクラウス)とアーノルド(パーマー)がしたことを私は理解している。どういうことかというと、ツアーレベルのプロゴルファーであり続けるということと、クラブプロでいることとは違う、ということだ。
ツアープロとクラブプロの認識が、時代とともに変化していくことも理解しているが、LIVの選手たちは保証されたギャランティーでプレイをしている。
練習するインセンティブは何なのか?
泥まみれになって稼ぎに行くインセンティブは何なのか?
目の前に提示された大金を手にするだけなのか?
少しの試合と54ホールをプレイするだけでいいのか?
大音量の音楽の元でプレイするなどの雰囲気、それらはやはり(PGAツアーなどとは)違うよ。
私が54ホールしか戦わないのを、みんなが見たいとは思わない。シニアツアーか更に年老いた時にもらう参加委託料としてなら54ホールも理解できる。
しかし君たちは若いし、何人かは本当に子供で、アマチュアゴルフからLIVに行ってしまった。
72ホールというのは、いわばプロとしてのテストでもあり、ご存知の通り、メジャー大会においては、プレイオフで36ホールを戦っていた。
もう映像でも見たくないけれども、全米オープンでの18ホールプレイオフは、長い視点でみれば重要なことだった、特にLIVに行ってしまった多くのプレイヤーたちにとっては。
もしLIVゴルフが世界ランキングを得られず、メジャー大会への道も閉ざされてしまった場合、何人かの若い子供たちは、私たちが経験してきたチャンスや経験を決して体験することはできなくなってしまう。夢のような舞台を歩き、メジャーでプレイすることは叶わなくなってしまうのです。