ポールターら勝訴でLIV勢4選手がスコットランドOP出場へ
ジェネシス・スコットランドオープンとは?
7/7~7/10にスコットランドのルネッサンスGCで開催される欧州DPワールドツアーにおける「ロレックスシリーズ」の第3戦。昨年2021年大会は、2022年の全米オープンを初制覇したマシュー・フィッツパトリック(イングランド)とトーマス・デトリー(デンマーク)とのプレーオフを制してミンウ・リー(オーストラリア)がツアー2勝目を上げました。
2020年の合意により、史上初めて「欧州DPワールドツアー」と「PGA」とが共同開催する画期的な大会として、2035年までの共同開催が確定しています。
LIVゴルフの登場によりPGAと欧州DPワールドツアーが結束を固めていくこと表明しており、LIVゴルフ対抗を鮮明に打ち出す大会としても注目が集まりそうです。
なお「ジェネシス」は韓国の自動車メーカー「現代自動車(ヒュンダイ)」の高級ブランドです。2021年2月23日に世界を驚かせたタイガーウッズの交通事故ですが、事故当時タイガーが乗っていた車は、まさにこの「ジェネシス」のSUV(ジェネシスGV80)でした。
来週7/14~開幕する「全英オープン」の前哨戦として、世界ランキングTOP20のうち、18選手が出場予定で世界が注目するす。
なお、TOP20で出場しない2選手は、LIV参戦し、7/4最新ランクで17位のダスティン・ジョンソンと20位のブルックス・ケプカです。
PGAによるLIV勢への出場禁止令
ロンドンのセンチュリオンクラブでLIVゴルフが開幕した2022年6月9日。PGAのジェイ・モナハン コミッショナーは、LIVに参加した17人(当時)に対して、PGAツアーをはじめ、コーンフェリーツアー、PGAシニアツアー、PGAツアーカナダ、PGAツアーラテンアメリカへの出場資格も喪失し「プレジデンツカップ」にも参加できないと発表していた。欧州DPワールドツアーの対応も世界が注目する中、PGAの表明から遅れること約2週間後の6月24日、キース・ペリー会長は、7/7~開催のジェネシス・スコティッシュオープンとバルバソル選手権(7/7~)、バラクーダ選手権(7/14~)への3大会出場禁止を命じたことに加え、10万ポンド(約1,620万円)の罰金を科すことを決めていました。
上記3大会はいずれも「米欧共同開催」であり、欧州DPワールドツアーはJGAに配慮した判断ともいえそうで、欧州独自としてどのような判断になるのかは今後も注目れます。
LIV選手らの訴えと勝訴
このキース・ペリー会長の発表から1週間後の7/1、LIVゴルフ第2戦ポートランドで参戦中だったメンバーが、欧州DPワールドツアー側に「処分の撤回」を求めて文章を送っていたことが明らかになりました。この文章には、セルヒオ・ガルシア、リー・ウェストウッド、イアン・ポールターなど、欧州DPワールドツアーメンバー16名の名前が記されていました。
7/1の17時までに撤回されない場合、法的措置に踏み切るとしていたメンバーたちは宣言通り提訴。
7/4に非営利の国際仲裁機関が任命した裁判官により、LIV選手たち勝訴が伝えられると事態は急転。
DPワールドツアーのキース会長は、「上訴委員会による控訴の決定まで」として、出場停止を一時撤回。以下4人について一転ジェネシス・スコットランドオープンへの参戦が認められた。
マキロイ&ホーシェルらの怒り
一覧のポールターらによる提訴や、一転スコットランドOPへの出場を受けて、トップランカーたちは次々にコメントを発表。ローリー・マキロイ
彼ら(ポールターら)は間違っている。LIVでプレーすることを選んだなら、LIVでプレーすればいい。お金のために仲間たちから去った。それはそれで構わないが、であればそこにいるべき。こちらに戻って来てプレーしないでほしい。両方のいいとこ取りはできない。ビリー・ホーシェル
ロッカールームは少し分裂している。彼らが自分でまいた種。自分でLIVでプレーすると決めたのだから、LIVでプレーすべきで戻ってくるべきではない。コリン・モリカワ
結局のところ、世界最高のプレーヤーたちを見たいだけ。自分が望むのは、ただそれだけだ。ジャスティン・トーマス
(ポールターらの行動には)驚いた。彼らがやっていることに反対するのではなく、自分たちがやっている伝統を続けていけるか、だと思う。ジョン・ラーム
(自分には)ちょっと理解できない。LIV勢4選手がスコットランドOP出場へ
一転、スコットランドOPへの出場が許されたLIV4選手だが、アドリアン・オタエギとジャスティン・ハーディングは、2サムで日本時間7/7の15:15の1番スタート。イアン・ポールターとブランデン・グレイスも2サムで、日本時間7/7の20:25の10番スタート。
ツーサムはこの2組だけと、急遽参加が決まったLIVは完全に「別枠」出場。スタート時はどのような雰囲気になるのだろうか?
今後もLIVを取り巻く環境からは目が離せません。